【映画レビュー】グレイテスト・ショーマン
マイノリティの本懐
評価★★★★☆
今回見たのは、「グレイテスト・ショーマン」。
2017年のアメリカ映画。
TOHOシネマズ新宿で観賞。初IMAX。
完成度の高いミュージカル映画。
予告編のイメージ通りの映画でした。
人生賛歌的な映画なので、生きる勇気をもらえること間違いなし。
本当にヒュー・ジャックマンはダンスもキレるし、歌も上手くてミュージカル映画だと映えますね。
王道のストーリーというか、成功からドン底、そこから這い上がる物語なのでありきたりな感じがする方は多いと思います。
ですが、歌のバランスやサウンドトラックも良く、2時間もない上映時間の中でコンパクトながら見応えのある映画。
音楽はララランドの人と同じみたいなので、ララランドが好きな人は楽しめるでしょう。
当たり前ですが、ミュージカル映画が好きな人は全く楽しめません。
それと史実みたいですが、結構雰囲気がおとぎ話チックなので、ファンタジー感強めです。
そういうのが受け付けない人は多分好きになれない映画。
個人的には劇団員のバックグラウンドがもう少し欲しかったです。
あっという間に個性的なメンツが集まっているのでめっちゃ気になる。
まあそこ入れると時間が長くなってダレてしまいそうなので、あんまり関わらせない方が無難か。
IMAX、そんなに変わらん気がする。
普通のでいいなこれ。
【東南アジア4カ国周遊】4カ国目 ベトナム
さあ入国。ところが、よく調べてなかったせいで二回入国拒否された。
ノービザだと帰りのチケットを提示しないと入国できない。
1回目は「カエリノチケット!」といわれ弾かれた。
とっさに帰りのチケットを予約してもう一度入国する。
予約画面を見せたが、入国拒否された。あの時の審査官の顔が忘れられない。クソムカつく。
もう一度別の人のとこで入国審査したら普通に通った。あいつなんやねん。
そんなこんなで疲れて、ホテルに向かう。
ビナサンタクシーの運転手だよという人について行ってホテルまで送ってもらった。
料金は60,000ドン。
しかし、翌日気づくが僕が日本円の5,000札、友達は2,000,000ドンすられていた。
ベトナム最悪だなと思った。
そして、その日のホテルに行くも、予約がされていないと言われる始末。2日予約を入れていたのでこれは困った。
おまけに英語が通じないので、何もできなかった。
友達のバイト仲間のベトナム人にテレビ通話で通訳してもらい、その日はとりあえずそのホテルに泊まらせてもらった。
次の日に予約が確認されて、事なきを得たがもう次のホテルを予約していたので、そちらへ向かうことへ。
ホーチミンの大聖堂へ行こうとしてバイクタクシーに乗る。
しかし勝手にツアーのようにされて最終的に2,000,000ドン請求された。
1,000,000だけ払って逃げた。
「ベトナム人は戦争でアメリカに勝った。アメリカ人は高く金を取るが、君は安くしてやる。」
そう言っていたジジイの顔が忘れられない。
ベトナム人は過去の戦死者をダシに金をぼったくろうとする民度の低い奴らなのだとすごくガッカリ。
でも、その後ベトナム人の彼がいるミカちゃんの家族のテトに参加させて頂き、心安らぎました。
フイさん、フイさんの家族、親戚の方、本当にありがとう!
ベトナムのテトはものすごく騒がしい。
酒もどんどん飲むし、何より飯をすごい食べさせてくる。
日本の正月とは全く違います。
旧正月の年越しというなかなかない経験をしました。あったかいので尚更違和感。
(新年祝いの花火)
元日はお年玉まで貰いました。なんか申し訳ない。
ホテルの人にまでお年玉もらった。すごいなベトナム。
戦争博物館にも行きました。
ピューリッツァー賞で有名な「安全への逃避」を見ることができます。
戦争被害者や枯葉剤の後遺症患者の写真や、実際に使われていた銃器や兵器の展示を行っています。
これだけで行く価値がありました。
フイさんには4日間お世話に。
本当にお世話になりました。
またどこかで!
友達のバイト仲間のベトナム人、ファンへ会いに行きます。
空港まで迎えに来てもらいました。
ファンの家はハノイから車で1時間ほどの場所。
ここでも暖かく迎えて頂きました。
しかしハノイは寒い。長袖着ないと厳しかった。
ここでもファンの親戚の方にいろいろ会いました。もう正直親戚多すぎてよく覚えてません。
酒と飯をめっちゃもらったことは覚えてますが。
ボートとか寺とか連れて行ってもらいました。
ファンには3日お世話に。
ありがとうファン!
その後ハノイに戻り、ちょろちょろ観光。
3日滞在した後、ノイバイ空港から香港経由で成田空港へ。
そんなこんなで東南アジア周遊終了しました。
と言いたいとこですが、最後の最後でロストバゲッジ。
まだ日本で無くなったのが不幸中の幸いでした。
ハノイにあるらしいのでこの記事を書いてる今も連絡待ちです。
後味が悪い終わりになってしまいましたが、初海外楽しかった。
東南アジアあったかいから過ごしやすい。特にタイ。またいつか行こう。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます!
【東南アジア4カ国周遊】3カ国目 タイ
入国審査の時の日本人の量が異常だった。
並んでる人8割日本人だったんじゃないかな。
ドンムアン空港から6キロほど離れた宿にバスで移動。
全く英語が通じなかった。
この宿で20歳迎えました。
翌日、ドンムアン空港の駅からアユタヤ駅へ。
1人20バーツ。安すぎる。
アユタヤ駅までは1時間ほど。
アユタヤについて外に出るとトゥクトゥクのキャッチがいっぱいくる。
アユタヤは近場にいろいろ寺院などが集まっているので、徒歩でも行けなくないが、3時間好きなところを回ってくれるツアーで1人450バーツだったのでそれにした。
多分高いとは思うが、観光料と思えば格安。
初トゥクトゥク。天井低くて首痛い。
5、6箇所回ったけどあまり記憶がない。
世界遺産もあったけど忘れた。
例のやつ。
なんか後半は飽きてた。一回行けば十分。
その後、バンコク駅へ。
1人当たり15バーツだった。ドンムアン〜アユタヤ間より安いってどういうことや。
ホテルはバックパッカーの聖地カオサンロードのすぐ横の路地裏。
古参のバックパッカーには行く価値のない場所と呼ばれてるみたいだけど。
お土産屋がいっぱいあるので、タイパンツ買いたい人はここに行けば自分好みの商品が見つかるはず。
タイのカオサンロードで乾杯。
タイの酔っ払いのお姉さんが愉快すぎた。
次の日は、バンコク市内の三代寺院をちょろちょろ見学。
そのあとシリラート死体博物館へ。
が、ちょうどよく臨時休業で入館できず。
友達はこれでもかってほど落ち込んでた。ドンマイ。
その夜ナイトマーケットへ。
すげぇ人だった。
お土産屋もいっぱいあるし、屋台もたくさんあるので行って損は無いと思います。
タイは全体的に居心地が良かったです。
あと可愛い子が多い。
そして次は今回の旅の最後の国ベトナムへ。
【東南アジア4カ国周遊】2カ国目 マレーシア
インドネシア・スカルノハッタ国際空港からマレーシアのクアラルンプール国際空港へ。
クアラルンプールから市内のKLセントラル駅まではバスが出ています。料金12リンキッド。
バスの中から見るクアラルンプール。
すげー都会。ジャカルタと違って綺麗。
1時間ほどでKLセントラル駅へ。
ホテルをブキッビンタン駅の近くで2日とったので、KLセントラル駅から電車で移動します。
トークン(切符)を購入し、電車に乗ります。確か2リンキッドくらいでした。
駅の中。めっちゃ綺麗です。
ホテルに到着。とりあえず周辺を散策します。
KLタワー。
ほんま都会。アヴェンタドールもR8も走ってました。
ブキッビンタンは繁華街なので近くに屋台がいっぱいあります。
中華料理店?の並ぶストリートが近くにあり、毎日飯の場所には困りません。
ただマレーシア、物価がそこまで安くないので注意。物によりますが、日本とそこまで変わらないので、あまり安いなーと感じることは少なかったです。
ご飯を食べた後、僕は夜のツインタワーを撮影しに。
友達はマッサージ屋へ行ったのですが、ここで悲劇が。
なんと200リンキッド払わされていました。
皆さんもマッサージ屋は気をつけましょう。
ツインタワーの夜景。人が多い。
次の日はクアラルンプールの名物、バトゥ洞窟へ。
KLセントラル駅へ行き、バトゥ洞窟駅まで行きます。
調べた時はKLセントラルから直通で行けると書いてあったのですが、出てないようで、違う駅へ行かないと行けませんでした。(何駅かは忘れました…)
フリーシャトルバスへ乗せられ違う駅へ。
そこから5駅ほどでバトゥ洞窟駅まで行けました。
料金は片道3リンキッド、往復で5リンキッド。
往復券を購入し、バトゥ洞窟へ。
バトゥ洞窟駅からバトゥ洞窟は、歩いて2、3分。すぐ隣にあります。
てか駅から出るとゴミがひどい。悪臭がするので注意。
バトゥ洞窟。人がいっぱいいます。
入場料は無料。
写真に写っている後ろの階段を上ると洞窟内へ行くことができます。
猿がめちゃくちゃいる。たまにゴミを投げてくるので気をつけないとやられます。
洞窟内部。市内からこんな近くに洞窟があるというギャップが一層神秘的。
真っ暗な洞窟内を行くことが出来るゲートもありましたが、そこは料金を取るので行きませんでした。
飯を食べて就寝。
翌日、空港からバンコク・ドンムアン空港へ飛ぶために、クアラルンプール国際空港へ。
どう見てもただのクアラルンプール観光です、本当にありがとうございました。
さあ3カ国目、微笑みの国タイヘ!
【東南アジア4カ国周遊】1カ国目 インドネシア
どうも、KENTです!
2月から友達と2人で東南アジア行ってました。
行った国は、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム。
シンガポールからは陸路で行く!と意気込んでいましたが、初海外で色々あってめんどくさくなったので全部飛行機です。チキッた。
横浜の友達の家から羽田空港へ、朝の5時の便で台湾へ。
台湾空港で食べたラーメンみたいなやつ。匂いきついのに味薄くてクソまずかった。
台湾で12時間待ち、クアラルンプールへ。
クアラルンプールからジャカルタへ飛び、お昼頃に到着。
スカルノハッタ国際空港からジョグジャカルタ行きの電車が出ているガンビア駅まではバスが出ています。
片言の英語で場所を聞き、なんとか乗車。値段は40,000ルピア。
ガンビア駅でジョグジャカルタ行きのチケット(380,000ルピア)を購入して近くのホテルへ。
初の海外、東南アジア、全てが新鮮。
ていうか熱気がすごい。道路はほぼあって無いようなもん。
ホテル近くの市場。
ホテルで一泊し、ガンビア駅からホテルへ向かいます。
(ガンビア駅のホーム)
ホテルからガンビア駅まで2キロくらいでしたが、タクシーを使いました。
請求された金額は300,000ルピア。今考えるとどう見てもぼったくりですが、その時は頭の整理が追いつかなかったので普通に支払い。ふつーにぼられるもんですね。
車内は結構快適。シートもしっかりしていてそんなに疲れませんでした。
隣の席の人がなんと夫婦で世界一周中、しかも僕らと同じ1カ国目の方でした。
今はどこにいるのだろうか。応援しとります!
ジョグジャカルタに到着し、ホテルへ。
その夜初屋台。ナシゴレンを食べました。めっちゃ辛い。でもうまい。
ホテルで一泊。世界遺産ボロブドゥールへ向かいます。
ボロブドゥールはジョグジャカルタ市内から少し離れているので、長距離バスを使って移動します。現地ツアーの方が楽で費用も変わらないっていう情報を見てたんですが、結局現地ツアー申し込みの場所がわからなくて個人で行くことになりました。
ジョグジャカルタ市内から、トランスジョクジャという市バスを使い、ボロブドゥール行きの長距離バスが出ているバスターミナルへ。トランスジョクジャは確か一律3500ルピア。安い。おまけに係員も親切なので使いやすいです。
バスターミナルへ着いたら、バスの係員が「ボロブドゥール、ボロブドゥール!」と叫んでいるので、そのバスへ乗ればボロブドゥールに行けます。
長距離バスの車内。走行中はドア開けっ放しです。
料金は25,00ルピア。でも現地の人は4,000ルピアくらいしか払ってなかった。
ぼったくりというより観光客料金っぽい雰囲気。
1時間くらいでボロブドゥール付近のバス停へ、1キロくらい離れていますが、歩けばすぐ着きます。
バスを一緒に乗っていた、天津から来たという中国人の親子と一緒にボロブドゥールへ。
ボロブドゥールの入場ゲートへ行くまでに多くの商人が物を買ってと寄ってきます。そこで5個入りのストラップを購入(10,000ルピア)。いらないけど、売ってくるおばちゃんなんか面白かったので買いました。
ボロブドゥールの入場ゲートは、観光客と現地民でチケット売り場が違うので注意。
ボロブドゥールのみのチケットは約300,000ルピアで買えます。プランバナン遺跡と複合のチケットは少しお得です。この時国際学生証があると少し割引が効くので、学生の方は是非国際学生証も持って行きましょう。
入場の際に無料の水も貰えます。
中国人の親子とここで別れ、ボロブドゥール遺跡へ!
世界遺産ボロブドゥール。存在感ハンパないです。
というか、炎天下の中バックパック担いでボロブドゥール観光するのば結構しんどい。
途中友達とはぐれるハプニングもありましたが、観光を終えてジョグジャカルタに戻ります。
ジョグジャカルタ駅の近くのホテルで一泊。
料金は来た時より少し安い260,000ルピア。その代わりシートの質が落ちてた。
ガンビア駅から空港へバスで行き、クアラルンプール行きのチケットをエアアジアで購入。
この時、シンガポールへ行き、陸路でクアラルンプールへ。そして、マレー鉄道とタイ国鉄でバンコクへ行くというルートをずっと考えていたのですが、いろいろ思いが錯綜し、飛行機でもうクアラルンプールへ飛ぶという決断に相成りました。
まあ要するに、妥協しました(爆)
初海外だからね、しょうがないね。(言い訳)
ということで、2カ国目のマレーシアへ!
僕と「時計じかけのオレンジ」
どうも、KENTです!
僕はどの映画が1番好きかと聞かれたら、有無を言わさず「時計じかけのオレンジ」と答えます。
現在タイを旅行中。バスの中でふと時計じかけのオレンジが頭に浮かんだので、このことを記事にしてみようと思います。
僕が始めて時計じかけのオレンジを見たのは、高校2年生の時です。
それまでアメコミ映画やアクション映画しか見たことがなかった自分。
なんとなくマンネリを感じてツタヤにあてもなく映画を探したのが始まりでした。
ツタヤの特設コーナー置いてあったオールタイムベストムービーの文字。
その中で1番先に目が止まったのが、「時計じかけのオレンジ」でした。
無意識のうちに手にとってたんじゃないかと思います。
そして時計じかけのオレンジを見た自分。
衝撃的でした。
「映画ってこういうものなのか。」
僕の映画の価値観はそこで180度変わりました。
初めて映画をアートだと思った。
初めて映画について考えた瞬間だった。
正直最初は意味がわからなかった。
近未来のロンドン、個性的な衣装、ナッドサット言葉。
なんだこれ?と思いながら見ていた自分。
でもなぜか画面に吸い込まれていきました。
この映画は、人間の暴力性(バイオレンス)を風刺的に描いた映画です。
暴力シーンはもちろん、レイプなどのきついバイオレンスも描きます。
それでも不思議と嫌に感じなかった。
相当不謹慎なことを言いますが、その時私はこの映画を「美しい」とまで思いました。
事実、この映画の公開後、イギリスの少年犯罪が増えたというのはこういうことだと思います。
ただ、暴力を肯定しているわけではありません。
全ての人が持つであろう非人間性をここまで美しく、風刺的に描いたこの作品に僕の映画性はみるみる侵食されていきました。
この映画がアートだと言っているのは、正直私のボキャブラリーではアートとしか言いようがないからです。
内容ゆえに「この映画をアートというんなら、そんなのは糞食らえ。」という人や、「こんな映画はにわかが粋がるための映画」というひとは多いと思います。
それも一理あると思います。
ただ、それでも私はこの映画に全てを変えられました。
それほど当時の自分は衝撃を受けました。
約半世紀前の映画だというのに、むしろ新しさを感じる映画はなかなか無いと思います。
人間というものの裏の側面を皮肉的に描いたとても反暴力的な映画であると共に、暴力を誘発するような見せ方をする(キューブリックの手腕がゆえの)この映画は、映画史に残る名作だと僕は思っています。
僕のオールタイムベストムービーは誰がなんと言おうと「時計じかけのオレンジ」です。
映画の主人公といえばアレックスで、映画の悪役といえばアレックスです。
それほど僕はこの映画が好き。
バイオレンス映画と言ってもグロテスクなシーンはありません。
ただ、レイプシーンやセックスシーン、女性の裸体が映るシーンは多々あるので、家族や恋人との視聴は100%オススメしないですが。
スタンリーキューブリックは本当にすごい。
戦争映画の異端児「フルメタル・ジャケット」。
あの有名なポスターで有名な「シャイニング」。
副題がめちゃ長い「博士の異常な愛情」。
どれをとっても間の取り方や見せ方、効果音やキャラクター作り、音楽、全て圧倒されます。
「面白い映画か?」と聞かれれば、反応に困る部分はありますが、それを超える芸術性、あるいは映画性がキューブリック作品にはあると思います。
もちろん僕の1番は「時計じかけのオレンジ」です。
今ではDVD(友達に貸出中)とブルーレイも持ってます。
映画のサントラを初めて聞こうと思ったのも、この映画が初めて。
そして、ラストの「雨に唄えば」。
あれが一層映画の虚無感を生み出します。
あれ初めて見たときは脳内分泌出まくりだったんじゃないかな。
相変わらず原作については知らないですが、とにかく僕の1番好きな映画について文字に起こして見ました。
タランティーノ映画も1番ってくらい好きですが…
特にレザボアドッグスとパルプフィクション。
こんなこと書いてたら見たくなってきた。
興味があるひとや違った映画を見たいひと、「時計じかけのオレンジ」おススメです。
【映画レビュー】麦の穂をゆらす風
愛国者達の血塗られた歴史
評価★★★★☆
今回見たのは、「麦の穂をゆらす風」。
2006年のアイルランド・イギリス合作映画。
パルムドール受賞作。
今日の北アイルランド問題の発端となった、アイルランド独立戦争・アイルランド内戦を描きながら、同じアイルランド独立を目指す兄弟が思想の違いから対立して行く様を描きます。
イギリスの正式名称は、「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」。
日本語に訳すと、「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」となります。
学校の歴史で耳にしたことがあると思いますが、北アイルランドってなんだろう?って思いませんでしたか?
イギリスはイングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドで構成されていますが、なぜアイルランド全てではなく「北アイルランド」なのか?
アイルランドは1900年代初頭までイギリスの実質的な統治下にありましたが、独立を願う義勇軍によってアイルランド独立戦争がイギリスとの間で勃発します。
戦争後、英愛条約によって休戦が訪れますが、この内容を巡ってアイルランド内で対立が起き、アイルランド内戦へと発展していきます。
物語はそのアイルランド内戦の途中で終わります。
同じ志を持っていた兄弟はいつしか運命によって引き裂かれ対立し、ラストへ。
とても胸が痛い作品です。
確かに、日本人にとってアイルランドをめぐる諸問題は理解に困難な部分があります。
アイルランドとイギリスの長い歴史から起こる民族思想や宗教的な観点から起こる対立は理解し難いです。
それでも同じ愛国者達の感情がこんなにあっさりと分裂し傷つけ合う姿は酷く虚無感を生み出します。
さらにスコットランドの美しい大地と対比したその姿が、更に悲壮感を生む作品でした。
こういう作品は言葉にするのが難しい…